風景と物語

ガーデンとランドスケープデザインの修行中

コロナで家から出られない私がしてたこと

12月ですね。

最近はますます冷え込むようになってきました。

 

冬になると日照時間も短くなって、体感だと朝8時にやっと明るくなり、夕方3時にはもう暗くなり始めるというのがイギリスです。

 

今回は、コロナなご時世、私が何をしていたのかというお話をひとつ。

今年、一番時間をかけて熱心にしていることと言えば……

 

そう、お絵かきです。

 

 以前から描いてはいたけども…

コロナ以前から趣味で絵をぼちぼちとは描いていましたけど、学校の課題とか仕事で忙しくて、ちゃんとした一枚絵を、どっかり腰を据えて描く機会(とやる気)があまりありませんでした。

 

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庭に行ったときに、明暗の感じを捉えたくて5分くらいでササっと描いたもの

 

 地元のライフドローイングのクラスに参加したり、旅行先や訪れた庭でスケッチ
を少々描くくらい。

 

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フィンランドへ旅行した時、訪れた教会のスケッチ

 

私は6月から二ヶ月間ほど仕事が休業になり、家で待機している時期がありました。

当時はまだ小売店などの営業が徐々に緩和されだしたばかりで、あまり出かける場所も娯楽もなかったころです。

テレビ番組やゲームをするのも飽きてきて、そろそろ何かクリエイティブなことをしたい!と思い、絵を描き始めました。

それと加えて、ランドスケープデザイン業界は手描きの絵が描けることがセールスポイントにできると聞いたため、せっかく休みなんだから、普段は磨けない技術を磨こうと思ったのも理由の一つです。

 

 ただ【描く】以上のこと

6月当時は庭は営業再開しはじめたころで、あちこちの庭をめぐりつつ、毎回スケッチもするようになりました。

 

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庭には大体お屋敷なり建物があるので、この頃から建物も描き始める

 

出先でスケッチするという事は、被写体に対してものすごい注意を払って描くので、ただ景色を見ただけとは違う角度から物事を捉え、分析するという事でもあります。

 

明暗の差とか、建物の細かいディテールとか、空気感とか…そういったものを捉えるために、集中するので、脳に記憶がはっきり刻まれ、後から振り返った時に、その場所、時間の記憶がより鮮やかに蘇る感じがします。



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何枚か回数を重ねてきて、少しスケッチの感覚が掴めてきた頃。

木陰と建物の関係を捉えたかった。

 

 ラクゼーション効果もあった

ただ単純に技術の向上を目指していただけでなく、絵を描くことで、言語化しずらく、外に出せないモヤモヤとした気持ちを吐き出す効果もあったんだと思います。

 

マンダラの色塗りをして心を落ち着かせるとか、リラクゼーションに近いかもしれません。

 

半年前の絵を見返すと、夏に描いた絵の割には色彩が暗くて「あ、心情的には結構沈んでいたんだな」と分かって、文字や写真には描かれづらい、精神の記録としても使えると描いてて思いました。

 

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今年描いた絵の一部。これくらい溜まると、技術の変化も見えてきて楽しい。

 現在もお絵かき進行中

現在は、今年の旅行した場所にインスパイアされて、シリーズ物の連作を描いています。

締め切りもなく、誰に頼まれたでもなく、10枚以上の絵を描いて連作を作るとか、例年の私だったら途中で飽きて挫折していたでしょう。

もしかしたら、人生でこんなに絵を描きまくる一年もこの先しばらくは訪れないかもしれないですし、たまには絵を飽きるまで描くのいいものです。

 

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