先日11月26日にイギリスのランドスケープ関連の職能団体、ランドスケープ・インスティチュート(以下LI)が主催する、Landscape Institute Awards 2020 (ランドスケープイン・スティチュートアワード 2020)のオンラインセレモニーがありました。
LIアワードとは
とてもざっくりと説明すると、ランドスケープ関連のプロジェクトを公募して、部門ごとに優れたプロジェクトを表彰するものです。
例年であれば実際に表彰式が開かれますが、今年はコロナの影響でオンライン開催となりました。
Landscape Institute Awards 2020実際のサイトはこちら↓
各カテゴリのファイナリストと優勝プロジェクトも見れます。
今まで表彰式自体は参加したことなかったのですが、オンライン開催で参加費が無料という事もあり、気軽だったので出席してみました。
肝心のセレモニーの内容ですが、内容自体は
各カテゴリごとにファイナリストの発表→
そのカテゴリのジャッジやスポンサーからのコメント→
優勝プロジェクト発表→
優勝プロジェクト担当者からのコメント(優勝者には事前に知らされていたみたいで収録でのコメントでした)
というのを発表するものでした。
全ての表彰の後に、総括としてディスカッションがありました。
個人的に注目してること
LIアワードで優れたデザインが表彰されることは喜ばしいですが、他にも今年のトレンドや注目すべきプロジェクトの情報が手軽に入手できるため、毎年注目しています。
アワードで優勝したプロジェクトは、一般向けに公開しているリソースも多く、ケーススタディとして使いやすいので学生の卒論の時もよく使わせてもらいました。
LIはイギリス国内のプロジェクトをメインに扱っているので、イギリス情勢に詳しくない留学生でも、表彰者リストを見て興味があるプロジェクトを調べてみるととっかかりやすいと思います。
公園や一般公開されている場所なら実際に現地を訪れてみるのも勉強になります。
また、表彰されるのは、単純に「デザインかっこいい」プロジェクトではなく、各カテゴリはそれぞれフォーカスしている題材があって、例えば気候変動、生物多様性、コミュニティなど、幅広いジャンルのプロジェクトがあります。
「卒論や課題でトピックを選べと言われたけどどんなジャンルがあるか分からない」といったときは気になるカテゴリーのジャンルを見てみて理解を深めるのにも使えます。
と言うか私が学生の時はそうやってお世話になってました。
オンラインだからこその利点
LIはこのアワード以外にもCPD(Continuing Professional Development)と呼ばれるランドスケーププロフェッショナル向けの講習会などを主催しています。
興味深いCPDはたくさんあるのですが、これが多くの場合で平日開催で、ロンドンやどこかの大都市で主催、場合によっては数日間かかり、しかも参加費も安くありません。
平日だと有給を使って参加しないといけないし、私みたいに都心部から少し離れて住んでいると、交通費も滞在費もかかります。
しかも駆け出しの給料で参加するには結構なお値段です。
そのために、今までは興味があるCPDも参加を躊躇していましたが、今年はほぼすべてのイベントがオンライン開催になったことにより、以前よりも気軽に参加できるようになりました。
LI主催のイベントに限らず、どの団体のイベントも、どうしても大都市部で開催されてしまうので、地方に住んでいる人はアクセスしずらいのが現状です。
コロナで一時的にすべての物事がオンライン化しましたが、この状況が終わったとしても、現地参加できない人も気軽に参加できる手段は残っていてほしいと思います。
オンラインのイベントでは、実際に現地会場に行って、人と人同士の横のネットワーク構築をしたりすることは難しいので、現地参加したい人は一定数いるでしょうし、今後はオンラインと現地参加、どちらかを選べるようなればと願っています。