~2021年1月某日、ロックダウンで正月っぽいイベントにも出かけられない我が家では、書初め大会が開かれたのであった~
私は現在、間借りのような形で部屋を借りています。
大家さんが家を持っていて、キッチンやリビングを共有しつつ、その家の一部に住んでいるというわけです。
大家さんとは、同じ世帯で暮らしているという事になるため、ロックダウン中は大家さんと私(もし他にも部屋を借りている人がいた場合はその人も)は交流可能です。
イギリスでは家の一部を借りて住むというのは割とよくある貸家の形態ですが、大家さんと一緒に住んでいても、まったく交流しないで、本当にただ「部屋を借りている」だけの人もいるし、一緒に料理を作ったりして交流する人もいます。
私の場合は、大家さんと共通した趣味がいくつかあるせいか、結構いろいろなところに一緒に出掛けたり、分からない英語を聞いたり、Doctor.Whoというドラマを一緒に観たり、半分くらい家族の延長みたいな感じで暮らしています。
1月だけど日本のお正月感が皆無なイギリスで、ちょっとでも新年らしきことをしたいと思い、大家さん向けに書初め教室を開催しました。
書いた文字は「牛」と「令和三年」の二種類。
牛は本来であれば「丑」と書きますが、バランスとかぱっと見の印象で牛っぽく見えないので「牛」の字にしました。
角が生えてていかにも「牛」っぽいですし。
私が余った紙切れに「令和三年」と試し書きしてたら大家さんが「その文字何?それが書きたい」と言ってきたのでチャレンジ。
味が出てる~~~!
令和三年という漢字を覚えて小一時間でこんなに素敵な書初めになりました。
大家さんはポートレートや人物画、風景画といろいろな絵を描いているので形をとるのがうまく、文字の書き順さえ教えれば書けてしまいます。
教えていて一番苦労したのは、日本語の持つ「トメ、ハネ、ハライ」の三つの違いと感覚を教えることでした。
英語はもともとペンとインクで書くものなためか「トメ、ハネ、ハライ」の概念がないようで…。
最初「令」の点と「和」のノギヘンの点と、「年」の最初の一画目の点の違いを教えるのにうまい言葉が見つからなくて伝えるのに苦労しました。
実際に教えるまで英語と日本語の文字の在り方について考えたことなかったので、新たなる異文化発見!でした。